風邪をひいた朝、ボイストレーナーがやっていること
風邪をひいた朝。
「あ、やばい。喉がちょっと変かも。」
声を使う仕事をしている人なら、この瞬間ドキッとしますよね。
大事な収録が入っていたり、人前で話す予定があったり。
「声、出るかな…」
「無理したら悪化するかな…」
「でも完全に黙ってるわけにもいかないし…」
こんなふうに、モヤモヤしませんか?
どうも!ボイストレーナーみかです。
今日は、私が実際に風邪をひいた時にやっている「声のケア」についてお話しします。
まず、声は普通に出ていますか?
最初にこれだけ確認させてください。
声がガラガラに枯れている場合、今日の話は当てはまりません。
その場合はとにかく声を休めてください。
声帯が腫れている状態で無理に声を出すのは、とてもリスクがあります。
今日の話は「声は出るけど、喉になんとなく違和感がある」ときのケア方法です。
「完全に黙る」も「いつも通り」も、実はどっちもベストじゃない
風邪をひいた時、「とにかく黙る」か「気にせず普通に使う」の二択で考えていませんか?
実は、どちらも正解ではありません。
完全に黙ると、喉の筋肉が衰える原因になり得ることがわかっています。
かといって、いつも通り使えば腫れた声帯にダメージを与えるリスクがある。
じゃあどうするか。
「必要な分だけ、優しく使う」。
具体的にお伝えしますね。
1. リップロール
まずやるのがリップロールです。
唇を「ブルルル…」と震わせながら声を出すアレです。
なぜこれをやるかというと、声帯にかかる負担がとても小さいから。
唇を閉じた状態で声を出すと、口の中に空気の圧がかかって、声帯どうしがぶつかる力が弱まり………
ま、つまり、「声帯に優しいウォームアップ」ができるということです!笑
低い音からゆっくり高い音まで、無理のない範囲で出してみます。
途中で声がかすれたり、出しにくくなったら、それは声帯が想像以上に腫れているサイン。
その場合は無理せず、休めるモードに切り替えます。
このリップロールは「今日の声、どこまで使えるかな?」を優しくチェックしている感覚です。
ウォームアップであると同時に、今日のコンディション確認です。
2. 水分をこまめにとる
「水を飲むなんて当たり前でしょ」と思うかもしれませんが!
風邪の時の水分補給は普段とは意味が違います。
声帯の粘膜が乾燥すると、声を出すのに余計な力が必要になります。
そして風邪の時って、「声帯が乾く条件」が揃ってしまっていて…。
鼻が詰まって口呼吸になりやすい
風邪薬の成分が体の水分を奪う
知らないうちにどんどん乾いていく
だからこそ、こまめに飲む。
常温の水がベストです。
(冷たい水だと声帯が緊張することがあるので、ぬるいくらいがちょうどいいです。)
ちなみに、飲んだ水が声帯まで届くには30分以上かかると言われています。
「喉が渇いてから飲む」ではもう遅い、ということですね。
3. 龍角散の飴を舐める
これは個人的に長年愛用しているものです。
龍角散の成分には、喉の粘膜を潤して炎症を和らげる働きがあります。
特に甘草(カンゾウ)という成分は、喉の痛みを軽減する効果があるそうです。
(この記事書くときに調べた情報だけど笑)
もちろん、飴を舐めたからといって風邪が治るわけではありません。
でも、喉の表面に潤いを与えてくれます。
龍角散じゃなくても構いません。
喉を潤すものをカバンに入れておく。
それだけで安心感が違います。
4. できたら、休ませる
ここまでやったら、あとはできるだけ声を休めます。
「え、最初にウォームアップしたのに休めるの?」と思いましたか?
最初のリップロールは「声帯の状態チェック」です。
今日のコンディションがわかったら、あとは必要最小限の使用に留める。
会議で発言するくらいは問題ありません。
でも、長時間しゃべり続けたり、大きな声を出すのは避ける。
できる範囲でやっていきましょう。
慌てなくて大丈夫
今日お伝えしたことを整理します。
声が枯れていたら、とにかく休む(今日の話は当てはまりません)
声が出る状態なら、リップロールで今日のコンディションを優しくチェック
こまめに常温の水を飲んで、声帯の乾燥を防ぐ
龍角散などの飴で喉の表面を潤しておく
できる範囲で声を休ませる
途中で声がかすれたら、無理せずすぐに休めるモードへ
風邪をひいたとき、「どうしよう」とパニックにならなくて大丈夫です。
この手順を知っているだけで、声との付き合い方が変わります。
あなたの声を守れるのは、あなただけ。
大切にしてくださいね。





